0.1 概要

この論文は、1998年10月7-9日にケルン1で開催された「社会空間の調査」についての会議で発表された。会議は、ブルデューと協力関係にあるJ. BlasiusとH. Rouanetによって組織され、ブルデュー自身も出席した。この論文は、Bulletin de Méthodologie Sociologique, 2000, 65, 5-15 に公開された。

0.3 La Distinction (1976/79) の電子データ

1 要約

この論文は、ブルデューの方法で自らのデータを分析したいと希望している社会学者を念頭において、ブルデューの『ディスタンクシオン』における対応分析(CA)の使い方を(説明)解明する。ブルデューにとってCAは単にデータを視覚化するための手軽な道具であるのではなく、個体とプロパティという2つの関連した空間を暴き出すための唯一の装置である。『ディスタンクシオン』を丁寧に読むことで、〈個体 \(\times\) プロパティ表〉の解釈を主要に補助するものとして対応分析を思慮深く創造的に利用していることが明らかになる。この「レッスン」からの主要な結論は、個体 \(\times\) プロパティ表を、CAで分析するか、とりわけ多重対応分析(MCA)によって分析するかにかわわらず、今日おいても有効であるということである。調査票の分析において対応分析を用いるだけでは「ブルデューっぽい分析」をするには十分ではない。基本的な空間は、個体を表示するために完全な多次元の十分に関連した変数のセットから構築されなければならない。(★)

キーワード: ブルデュー、ディスタンクシオン、幾何学的データ解析、個体 \(\times\) プロパティテ表、 対応分析、個体の雲、同時表示。

2 序論:『ディスタンクシオン』の方法論

対応分析(CA)は、少なくとも彼の論文”Anatomie du Goût”(訳注「味覚(嗜好)の解剖学」邦訳未?)(Bourdieu & Saint-Martin, 1976)以来、ピエール・ブルデューの仕事において使われており、後に本『ディスタンクシオン』(ブルデュー 1979)に取り上げら、ライフスタイルの画期的な調査票の分析に用いられることになる。ここで行われたタイプの分析(以降「ディスタンクシオンのパラダイム」と呼ばれることになる)においては、基本的なデータセットは、Individuals \(\times\) Properties table(個体 x プロパティ表)であり、基本的な出力は、個体のクラウド2とプロパティのクラウドという2つのポイント・クラウドから構成される。二つのクラウドの結合した検討(joint study)を基礎に解釈がおこなれる。 「ディスタンクシオンのパラダイム」は、社会空間の構築と調査のための調査票分析において、ブルデューと彼の共同研究者たちによって継続的に用いられている。“Actes de la recherche”3の最近の号においても、Sapiro(1996)(「ドイツ占領下のフランス作家の研究」)、およびLebaron(1997)(「経済研究」)を見ることができる。

調査票の幾何学分析に関した報告に際しては、ブルデューの方法によってデータを分析し解釈しようとしている国際的コミュニティの社会学者を念頭においている。そのことが「ディスタンクシオン」を導きの糸として、ブルデューの社会空間の構築と幾何学的データ解析(GDA)の間の特別な関係を解説するよう私たちを動機付けている。

『ディスタンクシオン』同様に、「Anatomie du Goût」(1976)での 個人\(\times\)プロパティ表を分析するためにブルデューにより参照されたテクニックが「対応分析」であったことは銘記されたい。その頃から、こうした表に対して 多重対応分析(MCA)として知られている方法で調査票の分析をすることが標準になっていった。70年代後半以降、ブルデューと彼の同僚たちによる殆どの分析では多重対応分析が体系的に用いられている。本論文においてなされる方法論的なコメントは、 MCAの厳密な特性?プロパティを越えて、個人\(\times\)プロパティ表に対して適用可能である。

3 『ディスタンクシオン』に学ぶ

3.1 親和力\[Wahlverwandtschaften[^4]\]

ブルデューの社会学的思考と幾何学データ解析の間の特別の結び付きを分析する前に、もしブルデューが従来からの統計技法である〈回帰分析〉を使うことを差し控えるというのであれば、それは不案内によるものではないことをは確かである、ということは表明しておきたい。

Le Métier de Sociologue4のドイツ語版の前書きにおいて彼は次のように書いている。

「もし私が、様々な学校の生徒の成績について、何が決定\[bestimmen\]要因であるかを説明することを求められたなら、私は重回帰分析を使っただろう。」

しかし、条件は満たされなかった。そうして、ブルデューは回帰分析を使わなかった。『ディスタンクシオン』にある多くのフレーズで、ブルデューはこの気乗り薄の理由を説明している。回帰分析のような手続はブルデューが強く反対する傾向にある変数の社会学と同類なのである。 従属変数(政治的な意見)と性別、年齢、宗教などのいわゆる独立変数の間の特定の関係は、こういうものの相互関係に記録された効果に特有な権力と形態という真実の原則を作る関係の完全なシステムを偽り隠す傾向がある(『ディスタンクシオン』、ページ103(原著ページではない!原著113ページ):英語版、p97 Routledge Classic版。日本語版)。 同様な引用はほかにも確認できる。(例えばページ11、113、117…★これは原著ページ?)

3.2 社会の空間的展望からデータの空間表現へ

社会の空間的展望(社会空間、ということ?)。ブルデューの思考と幾何学的データ解析の間の結び付きがどれほど強いものかを理解するために、-それが真に親和的(Wahlverwandtschaften)だと言えるので、まず、ブルデューの考察において一貫している社会(Raumvorstellung)の「空間のビジョン」から始めよう。

この空間的ビジョンは、彼を、私達を取り囲んでいる物理的空間における社会関係の物質的なサポートを暴き出し強調する。19世紀のパリの市街地図は、フロベールの「感傷教育」の分析のガイドであり(訳注:ブルデューがフロベールについてふれた著作を確認すること)、それはちょうどある地域(郊外の大規模なセット)、今日では、貧しい人たちが生活するところが「世界の悲惨 La Misère du Monde」(ブルデューの著作)のガイドになっている。 あわせて、「世界の悲惨」においてたぶん私達が、「撮影効果」(Effets de Lieu’’ (Effects of location))という表題を付けられる章(探す)のブルデューの空間的展望の中で最も完全な博覧会なのだということにと気付く。ブルデューにとって、社会的な関係と対立は、何よりもまず空間的な関係と対立なのである。

3.3 データの空間表現

ブルデューにこの空間的ビジョンがあったために、調査と調査票の分析において、彼が選択したのが、個体間の差異、分散、独特の特性がが空間的用語\[Raumdarstellung\]で投入されうる対応分析の幾何学的方法と呼ばれるものであったということである。 ブルデューにとって 対応分析(CA)は、他の「データ視覚化」ツールと同列の単なるお手軽なツールではなかった。ブルデューは、複雑な統計的関係から始めてCAは二つの空間的関係(一方に、物理的空間のアナロジーで個体が位置し(ブルデューは「個人空間」と呼んでいる)、他方に個人空間と同時に提示される、社会関係(プロパティ空間)を表現する複雑な統計的関係を表示)を、構築、検討する唯一の道具(tool と対比させてinstruments)であるということを明確に理解している。

「私は対応分析をとてもよく使う。なぜなら、その哲学が本質的に私が考える社会的な現実を構成しているものを完全に表現する関係の手続であると思うからである。それは、私が「界の概念」によって行なうのと同じように、この手順は関係を『考え』るのである。」 (Le Métier de Sociologue(『社会学者のメチエ』)、1991年ドイツの版の序文)。

4 「ディスタンクシオン」を読む

『ディスタンクシオン』を導きの糸として、私達に現在ブルデューのこの幾何学のアプローチを批評させてほしい。

4.1 『ディスタンクシオン』のフレームモデル。

「三次元のスペース」(ディスタンクシオン、原著p128 訳注:第二章「社会空間とその変貌」「三次元空間」p178)という表題が付けられる章で、ブルデューは、有名な概要図において表示されたライフスタイルに関連した知識を説明する。 図1\[p.140-141\]を見て欲しい(訳注:原文UL。しかしリンクはない。本編での図xx、xx「   」)。 『ディスタンクシオン』のいわゆるフレームモデルは、この図の根底にある数学的な(多次元の幾何学的)モデルである。個人は3つの根本的な次元により特徴付けられている:経済的、文化的、そして社会的な資本\[p138\]である;そして、 個人(上流、中間層、および大衆階級をまとめて)の全体のクラウドが資本の量と資本の構造を2つの主要な軸とした空間に配置される。

4.2 解釈への補助

「ディスタンクシオン」を注意深く読むと、ブルデューが広範囲かつ賢明に、70年代初頭の幾何学的データ解析を解釈の補助として用いていたことがわかる。第一に、主軸の慣性(p295にあるようにパーセントで表現されている)に、第二にポイントの軸への寄与(p295の脚注4)として、である。

4.3 同時表示

『ディスタンクシオン』において、 ライフスタイルについての調査において実施された2つの対応分析が示されている:一つは、上流階級についてのものでもう一つは中流階級についてのものである。同時表示が、これらの分析を実証するために常に用いられている。例えば、例えば、上流階級についての図2\[ページ296\]は、2つのグラフの同時表示になっている:プロパティに対する図11、異なる社会階級集団の個人に対する図12(これらの社会集団social fractionについては後ほど、議論することにする)である。 書籍では、ポイントの2つの種類はを別々の色で表現している(黒と赤);1976年当時の「原文」の時には、同時表現は、透明な書類を重ね合わせて実現されていた!

4.4 サプリメンタリー設問

『ディスタンクシオン』の対応分析において、地位的変数(年齢、父親の職業、教育レベル、収入)はサプリメンタリー要素として(社会的グループを除き)はずされている。つまり、それらは、社会空間の構築には寄与しない。しかし、社会空間ににおいてはポイントとして位置している。ブルデューは、これは、ライフスタイルにおける相違は、地位の言葉に置き換えることを示すにあたって、完全な強さを与えていると、指摘している。このことは、CAを単なる「説明の手順」とする誤解に対抗して、CAの利用についての説明を意図していることを意味している。

4.5 具体的な分析

階級間のホモロジー(対応性)のアイデアに導かれ、ブルデューは上流階級と中流階級の相同サブクラウドを比較する。図3 \[ページ300と394\]を見て欲しい。ここにおいて、例えば、第一軸と第3軸の教育レベルプロファイルは、二つの階級に対して引かれている。

4.6 個人空間の構造因子

 最後に、『ディスタンクシオン』において、ブルデューは、 現在私達が 個人空間の「構造因子」(structuring factors5)と呼ぶものを利用する。再び上流階級の図2をみてほしい。 個々の社会的グループにとっての幾何学的輪郭は、その内において 、この部分に所属している個人のほとんどが集中される範囲を示す。つまり、図の左側では、傾いた長方形は、大学教授 (「professeurs s upérieurs」)とアート製作者の領域を示している。;図の中心的なところでは、専門職の長方形がある(「professions libérales」);右側には、商社(「後援者du商業」)などの上に三角形がある。公的および民間部門(cadres du public'' andcadres du privé’’)のエグゼクティブのための輪郭はまったく引かれていない。なぜなら、ブルデューが私達に脚注\[ページ297\]で言うように、個人は平面全体にわたって散乱しているからである。 様々な社会的グループ(subclouds)に対する量における、そして、方向(形)における分散を素描したものであることは明白で、そのような輪郭線が、これらのサブクラウドが様式化されたもの(それは印刷上の必要におそらく動機付けられている)である。そのような様々な個人のサブクラウドの様式化された表現は、グラフィック・ソフトによって、集中楕円(concentration ellipses)によって、便利に提供される。

『ディスタンクシオン』のテキストを吟味すれば、ブルデューが、社会的グループ(fraction)を、サプリメンタリ変数(modalities)のセットとしてよりも、個人を構造化する因子として考えていることを発見する。一例としては、上流階級にとっての、三つのグループ(fraction)である「職業紹介」professions libérales、「公務員管理職」cadres du public、「民間企業管理職?」cadres du privéである。見たところ、これら三つのクラウドの平均ポイントは、図の中心に近くそれぞれ中心に近い。従って、もし社会的グループ(fractions)をサプリメント要素として置いているのであれば、これらの三つの部分(fractions)は、(空間プロパティの中で)中心周りの三つのポイントによって単に近くに表象されているにすぎないし、サブクラウド間での(個人空間の中での)分散の相違は、捕捉されないことになる。そうして、社会グループ(fractions)を、個人の構造化要因としての概念化すること、そして、対応するサブクラスドを素描することは、翻って、そのライフスタイルにおける差異をデモンストレーションすること対するすべての重要な細部は、社会的グループ(fractions)の用語で翻訳できるのである。

4.7 個体、常に個体 !

Benzécriがどこかで書いている「全体的にみて、対応分析は行列を対角化するだけである。ポイントは、正しい行列の対角化を行うかどうかだ」と。ブルデューが対応分析を一定に使用した方法は、基本行列として典型的な「個人\(\times\)変数」表で、それは、変数のセットは関連するすべての設問のすべてのセットであり、それゆえ二つのクラウドを適切に「多次元」表示するのに典型的に十分なものであった(このことは、ベンゼクリの有名な要請「徹底的であること」、Benzécri, 1992, p.383に近い考え方である6)。

全体の情報を運び出す個体の基本クラウドから、社会グループ(fraction)の平均ポイントのクラウドのような派生クラウド(derived clouds)が常に得らる。CAに入力される総合されたデータと逆に、ブルデュー的センスでの社会空間の概念に対立し、変数の社会学のためのCAの積み重ねの様相を呈してくる。

個体それ自身への関心は、個体が大学教授である「ホモ・アカデミクス」のように既知の人々である場合には、十分明らかである。多くの調査におけるように個体が「匿名」である場合には、その表示への興味はそれほど明確ではない。

「ディスタンクシオン」を読むことで提示されるのは、(社会グループ(fraction)のような)重要な構造化因子を扱う時はいつでも、平均ポイントに限定せず、(社会グループ(fraction)のような)因子レベルの個人の間の変位性にアクセスすることが強く推奨されているということである。すなわち、サブクラウドそれ自体は、表示されるか、すくなくとも、分散の主要な報告の量の素描を情報豊かに要約する。

ブルデューの「ハビトゥス」概念-個人に付与された恒久的な性向(disposition)-のように、社会空間における個人の位置と(嗜好、申し立て、などの)様々な観察された表明との間の結び付きを(it?)確立する。 今や、社会空間における位置がこれらの表明全体を決定しないにもかかわらず、それらは、その確率(ラプラスが言ったように、それらの状態)によって確実に統制されている。 もし、我々が、ブルデューを正しく理解するのであれば、確率のように、ハビトゥスは、個人と集団の二つが畳みこまれた概念である。この線が導くであろうことは、慎重に選ばれた状況で、回帰分析(とりわけ「ロジスティック回帰分析」)によって生成された個人の確率は、幾何学的フレームワーク内のハビトゥスの調査への繋がっていく。

5 結論

早くも1976年ごろ、後に1979年の『ディスタンクシオン』で取り上げられることになるライフスタイルの調査でブルデューは、対応分析を思慮深く創造的に利用した(訳注:「嗜好の解剖学」)。この「レッスン」からの主要な結論は、今日でも有効である。

  1. 調査票の分析において対応分析をするだけでは「ブルデューっぽい分析」にはならない。基本となる社会的空間は、個人を多元的に表示するにあたって十分に関連した変数のセットから構成されねばならない。

  2. 対応分析を使うことは(今日皆が好む回帰分析のような)他の統計技法の使用を妨げるものでない。というよりも社会空間に対するブルデューのアプローチとのつながりを維持するのであれば、これらの技法を並列するのではなく、解釈の中心におかれる幾何学的表現の中に統合するべきである。

  3. 実用的なレベルで、広範囲にわたる幾何学データ解析は 今日ではこれまで以上に容易に遂行可能であり、グラフィカルな表示の改良は クラウドの詳細な探索をとりわけ実り多いものにすることができる。

統計のアートの発展(Le Roux、 Rouanet 1998に描かれているように)を考慮に入れた、幾何学的データ解析の創造的利用を擁護することによって、我々はオブジェクトの構築と調査プログラムと科学的な仕事に転換する機関(道具)を統合するというブルデューの意思を満たす社会空間の構築と調査を、同様に擁護する。

6 文献表

  • Benz’ecri J.P. et al. (1973) - L’Analyse des Donn’ees. Vol I: La Taxinomie. Vol II. L’Analyse des Correspondances. Paris: Dunod.
  • Benz’ecri J.P. (1992) - Correspondence Analysis Handbook. New York: Dekker \[adapted from J.P. & F.Benz'ecri (1984), Pratique de l'Analyse des Donn'ees: Analyse des Correspondances & Classification, expos'e 'el'ementaire, Paris, Dunod\]
  • Bourdieu P. & Saint-Martin M. (1976). ``Anatomie du go^ut’’. Actes de la recherche en sciences sociales, 5, 1-110. \[<https://www.persee.fr/docAsPDF/arss_0335-5322_1976_num_2_5_3471.pdf>\](https://www.persee.fr/docAsPDF/arss_0335-5322_1976_num_2_5_3471.pdf)
  • Bourdieu P. (1979) - La Distinction: Critique sociale du jugement. Paris: Editions de Minuit. ( 『ディスタンクシオン』藤原書店)
  • Bourdieu P. (1984). - Homo Academicus. Paris: Editions de Minuit.
  • Bourdieu P., Chamboredon J.C., Passeron J.C. (1991). Soziologie als Beruf. Berlin, New York: de Gruyter. \[German translation of Le m'etier de sociologue\]
  • Lebart L., Morineau A., Tabard N. (1977). Techniques de la description statistique: M’ethodes et logiciels pour les grands tableaux. Paris: Dunod.
  • Lebaron F. (1997). ``La d’en’egation du pouvoir: le champ des ‘economistes français au milieu des ann’ees 1990’’. Actes de la recherche en sciences sociales, 119, 3-26.
  • Le Roux B., Rouanet H. (1998). ``Interpreting Axes in Multiple Correspondence Analysis: Method of the Contributions of Points and Deviations’’, pp. 197-220, in J. Blasius & M. Greenacre (Eds):Visualization of Categorical Data. London: Academic Press.
  • Sapiro G. (1996). ``La raison litt’eraire: Le champ litt’eraire français sous l’Occupation (1940-1944)’’. Actes de la recherche en sciences sociales, 111-112, 3-55.

7 付録/コメント(2005年10月)

上述したように、このレポートは、 幸いなことにブルデューも参加した1998ケルン会議で発表された。

その目的は2つあった

  1. 回顧: 「ディスタンクシオン」での、特に1976年以来対応分析のブルデューによる使用を明確化すること。
  2. 展望:幾何学データ解析でのポイントと最近の進歩。展望の部分は、第一に、ブルデュー自身(1999)について 出版社のフィールドの彼の研究に映されていた。そして、悼んでいる期間(喪中?)の後に、それは現在 ブルデューの後継者たちにより遂行されている。

参照:例えばHjellbrekke、Le Roux 、Korsnes、Lebaron、Rosenlund、Rouanet: 権力、ヨーロッパ社会 (2007)のノルウェーのフィールド。

8 訳者ノート/コメント

8.1 図表/原著参照

  • I See Diagram 1 \[原著 p.140-141 graphique 5,6\].日本語版 p192−19 図5 社会的位置空間、図6生活様式空間 (普及版では、p208,9)

  • II contributions of points to axes (see footnote 4, p.295).PDF-p296

    • 4. – Dans tout ce paragraphe, comme dans la suite du texte, les chiffres entre parenthèses représentent les contributions absolues des variables considérées au facteur correspondant.

    • 普及版p932(II)「(4)以下の文章において、括弧内に示された数字は、各変数がそれに対応する因子にもたらしている絶対的寄与率を表す。」※ここで因子と訳されているものは、主軸のことである。

  • Diagram 2 \[原著 p. 296 graphique 11 et 12\]日本語版 IIp11 図11,12支配趣味のヴァリアント(照応関係分析、第一第二慣性軸による見取り図)

    • graphique 11 et 12

      • Diagram 3 \[原著 p. 300(graphique 13)普及版p536 and 394(graphique 17) \],日本語版p16(普及版(II)p664) 支配趣味のヴァリアント(照応関係分析、第一、第三慣性軸の簡略図式)(普及版 p536)

      • graphique 13

      • graphique 17

  • p139 プチブル趣味のヴァリアント(照応関係分析、第一、第三慣性軸の簡略図式)なお、「照応関係分析」とは「対応分析」のこと。

  • 統計的方法に関する記述 原著p103、p11、113、117他(103は英語版のページ?日本語版p162第二章「変数と変数体系」p11は、第1章の最初の節の最後の部分。p11は原著?or英語版?)

  • 磯直樹先生からのコメント:2017/12/27 twitter DM 「ブルデューの創刊した学術誌Actes de la recherche en sciences socialesは、『社会科学研究学報』などと訳されることが多いです。Actes de la rechercheで「学術誌」というような意味になります。」

9 履歴

  • knitr /Users/kazuo/Dropbox/RStudio/LeRoux_Lesson/lesson.Rmd
  • ver0.91 html 2022/02/10
  • ver 0.9 LaTeX 版 2017年11月
  • ver0.95 2018年8月

10 作成者

11 訳註


  1. ケルンで開催された会議であるためか、ブルデューの著作のドイツ語版が参照されたり、ゲーテの著作が「引用されている」。↩︎

  2. 訳注:空間にプロットされた個体ポイントによる「雲」↩︎

  3. 訳注 直訳では「研究行為」だが、磯先生からコメントをいただく。「ブルデューの創刊した学術誌Actes de la recherche en sciences socialesは、『社会科学研究学報』などと訳されることが多いです。Actes de la rechercheで「学術誌」というような意味になります。」↩︎

  4. 『社会学者のメチエ』↩︎

  5. structuring factors 構造因子とした、構造因子を設定されたデータを構造化データと呼ぶので、どちらも構造化とすると混乱するため。Rouanet , Le Roux 2004, 2010 (大隅他2021)でも同様だと思う。↩︎

  6. 訳註:Benzécri, 1992, p.383とは、CA Handbook のPART IV ANALYSIS ANDINTERPRETATION の0.1.2 Exhausitivity を指している。なお、このVI部の0.4.3 がTable under complete disjunctive form である。↩︎