1準備

1-2 解析データの読み込み

#   User 1 Kohsuke   2 gaku
#setwd("~Data")

#データの読み込み
Data2008<-read.csv("Data/h20nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2009<-read.csv("Data/h21nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2010<-read.csv("Data/h22nakamura_re.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2011<-read.csv("Data/h23nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2012<-read.csv("Data/h24nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2013<-read.csv("Data/h25nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2014<-read.csv("Data/h26nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2015<-read.csv("Data/h27nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2016<-read.csv("Data/h28nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")
Data2017<-read.csv("Data/h29nakamura.csv",header=TRUE,fileEncoding="CP932")


#データの統合
Temp_Data<-rbind(Data2008,Data2009,Data2010,Data2011,Data2012,Data2013,Data2014,Data2015,Data2016,Data2017)

Temp_Data <- as.tibble(Temp_Data)

#単価の追加
Temp_Data = Temp_Data%>%
  dplyr::mutate("単価" = as.numeric(Temp_Data$"仕切税抜金額"/Temp_Data$"仕切数量"))


#変数を英語に
names(Temp_Data)=c("Date","ShipperCode","Shipper","ClassificationCode","Classification","FishSpeciesCode","FishSpecies","StandardCode","Standard","Partition","Catch","Unit","Value","UnitPrice")

#種名を英語にする
name_japanese <- read.csv("Data/FishSpecies_Jp.csv",header=TRUE,fileEncoding = "CP932") 
#Windowsではエンコードの関係でうまくread.csvだと日本語が読み込めないことがある。
#readrパッケージのread_csvで読み込むとうまくいく。

#英語にしたい日本語(一列目)と英語(二列目)を含んだデータセットを読み込む。
translator <- read.csv("Data/FishSpecies.csv",header=TRUE,fileEncoding = "CP932")

#日本語を英語にしていく。
names(translator)=c("jp","en"); En=merge(name_japanese,translator,by.x="jp",by.y="jp",all.x=T)

Temp<-merge(Temp_Data,translator,by.x="FishSpecies",by.y="jp",all=T)
Temp$Value=as.numeric(Temp$Value)


#日付のフォーマットを%Y%m%dにして、年と月を別列に追加
Main_Data = Temp %>%
  mutate(Date2 = as.Date(as.character(Date),format="%Y%m%d")) %>%
  mutate(Month = lubridate::month(Date2),Year=lubridate::year(Date2))%>%
  na.omit()

Main_Data <- as.tibble(Main_Data)

2 データの概要

2-1 日毎市況データの整理 テーブル化しデータ数をまとめる

3 魚種ごとの漁獲の季節性

4 月ごとのデータ頻度

データ頻度としては4月から10月・11月にかけて上昇傾向にあり12月は落ちている。  データ数は漁獲量・漁獲高との比例関係は見られない。

5 年毎のデータ頻度

6 各年の漁獲量・漁獲高の推移

各年の漁獲量・漁獲高を経年ごとに表示

6-1 2008年から2017年までの推移

漁獲量は年々減少傾向にあり、2012年には1000トンを下回る。2014年にかけて回復するも2015年からは再び減少している。漁獲高は2億9千万から3億5千万を推移している。2012年には漁獲量ともに大きく減少している。これは漁獲物の単価が前年とあまり変化しないまま漁獲量が大きく減少したためと思われる。また2013年以降からの漁獲高が漁獲量に対してあまろ落ち込んでいないのは漁獲物の単価が上がったからだと思われる。

7 各年の月別漁獲量・漁獲高の推移

8 2008年から2017年までをまとめてプロット

漁獲量・漁獲高共に2008年から2017年までをまとめてプロットしたものである。2つのグラフからは季節性がうかがえる。
漁獲量は漁獲高と比較してばらつきが大きいものの、大きいピークは2010年と2011年とまとまっている。年ごとの漁獲量によってピークの大きさに差はあれど10月、11月がも最も漁獲されるつきであることがうかがえる。また、それらより小さいながらも7がちにピークが来ているものも確認できる。2011年と2014年である。ここは両方ともスルメイカが大漁した月である。
漁獲高は変動のばらつきが漁獲量より小さい。ピークは漁獲量と同様に7月、10月、11月である。漁獲量が大きくなるに比例して漁獲高も上がっていくことがうかがえる。

9 HHI・シンプソンの多用度指数の定義

9-1 HHIとは

\(HHI = \sum_{i=1}^n {C_i}^2\)

HHI:Herfindahl-Hirschman Index 市場集中度を示す指数であり、市場に参入している企業の市場占有率(%)を2乗し、その総和で求められる。
HHIは独占状態の時10,000に近づき、完全競争状態に近づくにつれて0に近づく。 HHIが大きいほど少ない魚種で漁獲量・漁獲高の多くが占められていることがわかり、小さいと多くの魚種がそれぞれ細かい占有率を有していることがわかる。
つまり、HHIが大きいと特定の魚種に依存している傾向があり、小さいと多くの魚種に頼ることを示しているため、収入の多様性が大きくなる。
収入の多様性が多くなるということは収入の変動に対する抵抗性が大きくなることが言える。

9-2 式

\({C_i}^2\):i番目の事業分野占有率(%)
i:事業者数

それぞれの占有率を2乗すると少ない企業が産業の占有率大きく支配する時HHIの値は大きいものになる
→単に産業でどれほどの集中が起きているのかを表す指標として占有率より優れている

参考文献:Income diversification and risk for fishermen
\[HHI = \sum_{i=1}^{s_j} \sum_{j=1}^4 {p_{ij}}^2\]

\({p_{ij}}^2\):海域j、種群iに由来するここの収入の割合
j:海域 i:種群

上記の式のHHIはBering Sea/Aleutian Islands/Gulf of Alaska/WCの4つの海域の魚種ごとのHHIである。
同一魚種でも資源動態や管理方法が異なるため別種として扱っている。

\[HHI = \sum_{i=1}^n{p_i}^2\]

\({p_i}^2\):種群に由来する個々の収入
i:種群

上記のHHIの式は椴法華沖の1海域での魚種ごとのHHIである。

9-3 シンプソンの多様度指数とは

\[D = 1-\sum_{i=1}^n (\frac{n_i}{N})^2\]

10 各年のHHIの推移

HHIは2008年が異常に高い。これはスルメイカが他の漁獲物と比較してもかなりの量が漁獲されたからである。2008年のスルメイカの漁獲量のHHIは7554で漁獲高の方は6664と、双方でHHIのほぼ全てを占めている。これは漁獲物・収入ともにスルメイカに大きく依存していたことがうかがえる。

2009年には双方のHHIが急激に落ち込んでいる。スルメイカの漁獲量が前年に比べて落ち込んだのとサケの漁獲が多かったのが原因であると考えられる。サケの漁獲量自体はメスが178トン、オスが218トンと前年に比べて大きくなっていて、スルメイカと比較して単価が高いため漁獲量・漁獲高共にHHIを減少させた原因であると思われる。

2010年は漁獲量のHHIが減少し、漁獲高の方は上昇している。漁獲量のHHIが減少した理由としてはブリとイワシがまとまって漁獲されたからだと考えられる。ブリは159トン、イワシは209トンとスルメイカには大きく及ばないがHHIに影響はしている。ブリとイワシが漁獲高のHHIに大きく影響しないのは単価が低いため漁獲高の大きな貢献には繋がらないからである。一方、この年はスルメイカの単価が前年と比較して高かったため、漁獲量が少なくても漁獲高が大きかった。これが漁獲高のHHIを上昇させた原因であると考えられる。

2011年は2008年に次いでHHIの値が大きい。この年もスルメイカが漁獲のほぼ全てを占めている。イナダが191トン漁獲されるものの、スルメイカが1336トンと前年より漁獲されているため漁獲量のHHIは上昇している。漁獲高も前年と比較しても多く漁獲されていることから上昇している。HHIに対してスルメイカが占める割合が大きかった年である。

2012年は漁獲量・漁獲高共にHHIが落ち込んでいる。これは漁獲量・漁獲高共に急激に落ち込んだことが原因である。スルメイカの漁獲により多くを占められているが、漁獲量も多くないためHHIが減少している。

2013年はブリの漁獲量が大きく増加した。また、年々減少するスルメイカと比較してブリはまとまって漁獲されてきている。ブリの増加に伴ってイナダも増加してきている。漁獲量も漁獲高も多くはスルメイカが占めているが、ついでブリが占めるようになってきた。

2014年は漁獲高が10年間で最も高かった年であるが、漁獲高・漁獲量のHHIはそこまで高くない。スルメイカの漁獲量が減少してきてブリやイナダの漁獲量が大きくなってきた。しかし、スルメイカの単価は高く、ブリやイナダの単価は低いため漁獲高の多くは未だスルメイカが多くを占める。よって、漁獲高のHHIはスルメイカが多くを占めているため高く、漁獲量のHHIは低くなっている。

2015年は漁獲量のHHIの減少に比べて漁獲高のHHIの急激な減少が印象的に見える。これは1000トン近くの漁獲量があったスルメイカが249トンにまで激減しイナダが大量に漁獲され、単価の低いイナダでは漁獲高の大きな増加には繋がらなかったことが原因であると考えられる。スルメイカが単価が高いといえど249トンでは漁獲高の増加には繋がらない。

2016年はスルメイカの漁獲が100トン近く、2017年は65トンまで減少しており単価が高くても漁獲高の増加には繋がらない。スルメイカの代わりにブリとイナダが多く漁獲されてきた。しかし、ブリとイナダは単価が低いため漁獲高の多くを占めることができない。よって、漁獲量・漁獲高のHHIは集中しない。

11 2008年から2017年までのHHIの推移

漁獲量のHHIは漁獲高のHHIに比べて変動が大きい。ピークとしてうかがえるのは7月、10月、11月で7月がピークの年は2011年と2014年であり、夏の時期のスルメイカやイワシが大量に漁獲されたのが原因であると考えられる。
漁獲高のHHIは漁獲量ほどHHIの変動が大きくない。ピークは漁獲量のHHIと一緒である。これらからHHIにも季節性があることがうかがえる。

12 魚種ごとのHHI

13 主要3魚種の単価の推移

スルメイカの単価が急上昇しているのが最も印象に残る。2015年を境にスルメイカの漁獲量が激減したため2016年からの単価が2倍以上に跳ね上がっている。2017年は65トンと最も少ない漁獲量であった。しかし、単価は500円を下回った。
ブリは2008年の単価が最高でありそこから200円と300円の間をうろついている。2013年の単価が急激に落ち込んでいる部分はブリの漁獲量が大きかった年である。2014年は前年より漁獲量が少なかったものの単価が高かったため漁獲量の増加につながった。
イナダは2008年から2010年にかけて減少傾向で2010年からは100円から150円の間で横ばいになった。

14 主要3魚種の年別漁獲量・漁獲高の推移

15 主要魚種を抜いた場合のHHI

16 各年の漁獲量・漁獲高の割合

2017年