今回は、ggplot2で折れ線グラフを描いてみたい。しかし、線一本描くだけではやさしすぎるので、折れ線の各ポイントを●で強調表示してみようと思う。
手順としては、まずgeom_line()で線を引いたあと、geom_point()で点を追加するということになる。
今回のデータには、国勢調査から、川口市の人口の変遷のデータを用いる。川口市のページに掲載されている第一表である。大した作業量ではないので、.xlsxファイルから年と人口の二変数のデータフレームをテキストファイルで作ってしまう。
| year | pop |
|---|---|
| 1920 | 14351 |
| 1925 | 17973 |
| 1930 | 22225 |
| 1935 | 53716 |
| 1940 | 97115 |
| 1945 | 116007 |
| 1950 | 124783 |
| 1955 | 130599 |
| 1960 | 170066 |
| 1965 | 249112 |
| 1970 | 305886 |
| 1975 | 345538 |
| 1980 | 379360 |
| 1985 | 403015 |
| 1990 | 438680 |
| 1995 | 448854 |
| 2000 | 460027 |
| 2005 | 480079 |
| 2010 | 500598 |
| 2015 | 578112 |
このkawaguchi.txtをデータフレームkawaguchiとして作業していく。
とりあえずコードを示す。
library(readr)
library(ggplot2)
kawaguchi<-read.table("kawaguchi.txt", header=T)
p<-
#データと描画空間の指定
ggplot(data = kawaguchi, mapping = aes(x = year, y = pop))+
#折れ線グラフをつくる
geom_line(size=1)+
#尺度の設定
scale_x_continuous(breaks = seq(1920, 2015, 10))+
scale_y_continuous(breaks = seq(0, 600000, 50000))+
#ラベルの設定
xlab("年")+
ylab("人口")+
#テーマとフォントの設定
theme_gray(base_family = "HiraKakuPro-W3")+
#点の追加
geom_point(size=3)
#画像の保存
ggsave(filename = "kawaguchi-pop.png", plot = p)
ここでのポイントは、geom_point()関数を使うということである。とはいえ、ggplot()関数の部分でx軸、y軸を指定しているのでここでは何も引数を設定せずに点を打つことができる。せっかくなのでsize=3として丸をでかくして可愛い雰囲気を出そうと思う。
上のコードを描画すると以下のようになる。思っていたとおりのグラフができた。
せっかくなのでこの図を簡単に読んでみよう。まず1960年から1970年にかけての伸びが激しいが、これは高度成長期に東京圏に流入した若年層が結婚などを機に移り住んだということであろう。また2010年から2015年にかけての伸びは、2011年の鳩ヶ谷市併合を反映している。
それにしても、およそ100年で人口が22倍増えている。市域も拡大しているわけだが、かなりすごいことになっている。川口は荒川を挟んで赤羽なのでほぼ東京みたいなところだが、東京ほど地価が高くないのでベッドタウンとして非常に発展している。外からはわざわざ行かないが、人は常にいっぱいいるという感じだろうか。
関西でいったら尼崎であろう(川を挟んで大阪。工業が盛んだったことも似ている)。尼崎がザ・大阪圏という雰囲気のまちであるのと同じように、川口もザ・首都圏という感じがする。