王 超辰 Chaochen Wang
2015-09-14
高感度CRPは:
肥満や喫煙は糖尿病発症の危険因子であり,高感度CRPの上昇とも関連している.
非喫煙者,非肥満者における高感度CRPの個人差が糖尿病発症に関連しているかどうかは調べられていない
糖尿病リスクの上昇
肥満者は日本人成人の3割,喫煙者は約2割を占めるのみ
糖尿病発症に対する「非肥満者・非喫煙者」の人口寄与危険度割合は大きい
非肥満者・非喫煙者での発症リスクの層別化が重要
高感度CRP濃度がその後6年間の2型糖尿病の発症に関連することを示す
さらに,非肥満者・非喫煙者でその関連をが認められるかを調べる.
除外基準:
1. 糖尿病の病歴がある者(n = 468);
2. 高感度CRP >= 10 mg/dL(n = 25);
3. 必要なデータが欠損(n = 680):
年齢,性別,身長,体重,
飲酒・運動・喫煙習慣,
空腹時血糖値
糖尿病発症者の確認方法 (2007年3月末まで)
統計解析
肥満・非肥満による層別化
喫煙・非喫煙による層別化
非喫煙者において,肥満の有無による層別化
ベースラインの高感度CRP値は6年間の糖尿病発症と関連し,その関連は喫煙,肥満のない者で認められた.
CRPそのもの,未知あるいは解析に含まれていない原因による,CRPの上昇が2型糖尿病発症と関連することを示唆される.
[1] Shoelson, S.E., 2006. Inflammation and insulin resistance. Journal of Clinical Investigation
CRPそのもの,あるいはCRPによって示される慢性低炎症状態が糖尿病発症に先行する.
低炎症状態と糖尿病発症との関連は喫煙習慣,肥満により有意に異なる.